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パチンコ依存症(スロット依存症)から抜け出す為に知っておきたい知識と脱却法まとめ

 

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はじめに

 パチンコ依存症(スロット依存症)とはどういった病気でしょうか?また、どの程度から"依存症"といえるのでしょうか?

 パチンコ依存症(スロット依存症)とは、正確には『病的賭博』ともいわれる疾患になります。また、ギャンブル依存症、強迫的賭博に分類される疾患であります。

 パチンコ(スロット)に依存することで金を使い果たして、貧困におちいったり,仕事を失ったり、多額な借金のために個人的な生活が崩壊したりします。また、パチンコ依存によって家族関係が損なわれたりするなどの不利な社会的結果を招きます、しかし、それにも関わらず·パチンコがやめられないという状態のことを"パチンコ(スロット)依存症"というのです。

 

 

 

パチンコ依存症の日本国内患者数

・男女比は2:1と言われている

・有病率は成人の1~3パーセント程度(日本だけで数万人程度)

 

 

 

パチンコ依存症に罹りやすい人の特徴?

 パチンコ依存症(スロット依存症)発症の誘因として、以下の因子が重なることで罹患しやすい。

 

1.機能不全家庭での生育

※機能不全家庭とは、家庭内での対立や不法行為、役割放棄、暴力や虐待などによって、一般家庭に存在するべき家庭の団らん、地域交流などの機能が健全に機能していない家庭のことをいう。

2.賭博の問題を抱える親の存在
3.青年期までに賭博に親しむ
4.金銭物質至上主義的な思考

※金銭物質至上主義とは、"経済的"なもの、すなわち「財貨」・「金銭」・「物品」の獲得・所有・占有・使用などのことを他の者よりも優先する思考のことである。

5.計画性のない経済的環境

 

 

症状・臨床所見

 賭け事への抑えがたい衝動があり、常軌を逸した時期にも賭博を行う。一度賭博を開始すると、しばしばその掛け金はエスカレートし、自己の意思では中断することが困難になる。(パチンコ依存症患者らが抱えている借財は膨大な金額となっている。)

・賭博の為に、または資金を得るために反社会的行動に至る。

・賭博による負債や、賭博行為そのものを隠蔽することもある。

・日本では病的賭博の約50%(数万人に上る患者がいると想定されている)がパチンコやスロット依存である。

・『次回こそは(次回も)勝つ』という強い信念がある。

・金銭で全ての問題が解決できるという強い信念がある。

 

 

パチンコ依存症にも様々なタイプがある

 

一言でパチンコ依存症といっても、様々なタイプがある。

・社交的賭博

隠蔽することなく、借金をしてまで損失を取り戻そうとはしない。

・躁病相の賭博

 気分の変化(気分障害)の既往があり、賭博よりも先に判断力が低下・損失している状態で賭博に臨む。パチンコ依存症の背景に抑うつ状態やうつ病",あるいはパーソナリティ障害をみることがあり、依存症の治療とともに。それらの精神科の病気の治療が必要となります。

・反社会性パーソナリティ障害による賭博

 計画的であり、衝動に突き動かされていない

 

 

 

パチンコ依存症の経過

 好発時期として、男性では青年期、女性では中年期以降に発症することが多い。

パチンコ依存症などの経過は以下の4つの段階があり、数年から数十年で経過する。

①勝利の段階

 パチンコやスロットで勝つことで万能感を感じ、ギャンブルの虜になってしまう。または、何らかの問題から逃避する為にギャンブルに打ち込んしまう段階。

②損失拡大の段階

 勝利への期待から掛け金がエスカレートしていく。結果的に負債が増大し、借金を重ねるようになる。この時期になると、ギャンブルへのめり込んでいることを周囲へ隠すようになる。また、掛け金を得る為に嘘をつくようになる。

③自暴自棄の段階

 負債が大きくなる一方で、ギャンブルには熱狂的になる。後悔や罪悪感などの感情はさらにギャンブルへ駆り立てる為、悪循環が生じやすい。

 借金返済が出来なくなると、詐欺や横領などの非合法的行為におよび、ゆくゆくは抑うつや自殺念慮が生じる。

④絶望的な段階

 すでにギャンブルが出来ない状況になっているにも関わらず、ギャンブルを継続している状態。人生が破綻している。

 

どうやってパチンコ依存症を克服するか

~パチンコ依存症(スロット依存症)の治療~

 パチンコ依存症を専門としている精神科医は少ないのが現状である。治療としては,精神科診療における医療がある。

薬物療法

 ・選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)

 ・気分安定薬(リチウムなど)

 ・三環系抗うつ薬

 医師の診断の上、以上の薬剤を使用することにより、症状が軽快するなどの成功例がある。

 

心理士によるカウンセリング
自助グループへの参加

 自助グループにはアルコール匿名の会にならった、ギャンブラー匿名の会(ex.GA日本インフォメーションセンター)がある。